家でも職場でもIntuos Proを愛用しているyukijiです。
デジタルイラストを始める第一歩としてペンタブレットを持つことは憧れですよね。でも、いざ買おうと思い立ったは良いものの、どれを選べば良いかイマイチ分からないで、なかなか購入に踏み込めない人も多いはず。
今回は初めてペンタブレットを買おうと思っている人たちに向けて、どのペンタブレットを選べば良いかを世界シェアNo.1のWACOMペンタブレットの中で比較してみました。
WACOM製品の中には、液晶を見ながら書いていくペンタブレットと、液晶に直接描いていく液晶タブレットがあります。液晶タブレットは直感的に描くことができますが、10万円以上する高価なものなので、まずはペンタブレットのみをご紹介。
WACOM製品のペンタブレットは大きく分けて以下の2つのシリーズに分けられます。
- 入門用ペンタブレットの「Intuos」シリーズ
- プロフェッショナルペンタブレット「Intuos Pro」シリーズ
初めはなにを基準に選べば良いか分からないと思いますが、筆圧レベル、付属ソフト、ショートカットボタンの数を見ていくと良いですよ。
Intuosシリーズ
はじめに入門用ペンタブレットの「Intuos」シリーズをご紹介。まずは試してみたい方はこちらから使ってみるのも良いかと。
「Intuos」シリーズは4つのラインナップされていまして、この中から目的に合ったものを探していきます。
- Intuos Draw
- Intuos Art
- Intuos Photo
- Intuos Comic
このシリーズでは、実は基本性能はほぼ変わりなく、なにが違うのかというと付属ソフトになります。
Intuos Draw
WACOM社製のペイント系ペンタブレットの中で一番安価なものになっています。Intuosシリーズの中で唯一、指で操作できるマルチタッチ機能がないのと、ダウンロード可能な付属ソフトが少ないのが理由です。カラーはホワイトとミントブルーが選択可能で、ホワイトはこのIntuos Drawのみとなっています。サイズはSmallのみ。描画性能はほかのIntuosシリーズと変わらないので、マルチタッチ機能いらない、付属ソフトいらない、であればこちらの選択肢もあり。
Intuos Draw Small
Intuos Art
マルチタッチ機能付き。「Corel Painter」の付属ソフト付いてきます。手っ取り早く水彩や油彩などの表現で描きたいというのであれば、このソフトを利用するのもあり。サイズはSmallとMediumが選択可能です。
Intuos Photo
マルチタッチ機能付き。こちらは写真加工用のソフトが付属してきます。
【Windows】Corel® PaintShop® Pro X8、Corel® Aftershot® Pro 2
【Mac】Macphun pro package* (tonality pro、intensify pro、snapheal pro、noiseless pro)
写真加工のためにペンタブレットを買うくらいの意気込みがあるのだから、Adobe Photoshopをすでに持ってるんじゃ?とか思ったり。Smallのブラックのみと他と比べて選択肢がないのもあまり優位性を感じられませんでした。
Intuos Photo Small
Intuos Comic
マルチタッチ機能付き。こちらはキャラクターイラストなどを描きたい人にオススメ。
Clip Studio Paint Proの2年ライセンスが付いてきます。ペンタブレットでイラストを描きたいと思う大半の人はこちらを買っていることでしょう。
まとめ
Intuos Draw | Intuos Art | Intuos Photo | Intuos Comic | |
---|---|---|---|---|
利用可能サイズ | ホワイト/ ミントブルー |
ブラック/ ミントブルー |
ブラック | ブラック/ ミントブルー |
色 | Small | Small/Medium | Small | Small/Medium |
マルチタッチ機能 | × | ○ | ○ | ○ |
筆圧レベル | 最高1024レベル | |||
ワイヤレスキット対応 | ○ (別売) | |||
エクスプレスキー | 4つ(カスタマイズ可能) | |||
質量 | Small: 約290g / Medium: 約480g | |||
外形寸法 | Small: 210.0×169.2×10.7mm / Medium: 275.0×217.2mm | |||
読取可能範囲 | Small: 152.0×95.0mm / Medium: 216.0×135.0mm |
製品名 | 付属品 |
---|---|
Intuos Draw | ArtRage Lite |
Intuos Art | Corel Painter Essentials (64-bit) |
Intuos Photo | [Win] Corel® PaintShop® Pro X8 Corel® Aftershot® Pro 2 [Mac] Macphun pro package (tonality pro、intensify pro、snapheal pro、noiseless pro) Corel® Aftershot® Pro 2 |
Intuos Comic | Clip Studio Paint Pro(2年ライセンス) |
個人的な感想
すでに描画ツールを持っていてマルチタッチ機能が必要ない場合は「Intuos Draw」。ソフトは「FireAlpaca」や「Gimp」のような無料で手に入れることも可能なので、無理に付属ソフトにこだわらなくても良いかなとも思う。これから本格的にデジタルイラストやってみたいなぁと思う人は「Intuos Comic」で「Clip Studio Paint」を使っていくのがオススメ。「Clip Studio Paint」はイラストのプロの現場でもよく使われているソフトです。
Intuos Pro
Intuos と Intuos Proの最大の違いは筆圧レベルが2倍の2048であり、傾き検出機能が付きます。これにより、より直感的でより高い表現力をものにできます(…と言いつつも劇的に変化するものではないのであしからず)。その分お値段も格段にあがりますが、本気でデジタルイラストを始めたい方はこちらを選ぶと良いでしょう。
サイズは「Small」、「Medium」、「Large」から選ぶことができます。ちなみにIntuos MediumとIntuos Pro Mediumの外形寸法が違いますので、注意してくださいね。でも読取可能範囲はあまり変わらないんですけどね。
細かなところでは、ペン先の反対側に消しゴムボタンがあったりします。さらにペン立てが付属しており、その中に数種類※の替え芯が付いてきます。そのほかにはファンクションキーが増えるというところが違うかな。
※標準芯5本、ハードフェルト芯3本、ストローク芯1本、エラストマー芯1本
IntuosとIntuos Proの違い
Intuos | Intuos Pro | |
---|---|---|
読取方式 | 電磁誘導方式 | 電磁誘導方式 |
読取分解能 | 最高0.01mm | 最高0.005mm |
読取精度 | ±0.5mm | ±0.25mm |
読取速度 | 最高133ポイント/秒 | 最高200ポイント/秒 |
読取可能高さ | 7mm | 10mm |
筆圧レベル | 最高1024レベル | 最高2048レベル |
傾き検出レベル | – | 最高±60レベル |
ファンクションキー数 | Small:4 Medium:4 |
Small:6 Medium:8 Large:8 |
質量 | Small:約290g Medium:約480g |
Small:約0.7㎏ Medium:約1㎏ Large:約1.8㎏ |
外形寸法 | Small:210.0×169.2×10.7mm Medium:275.0×217.2mm |
Small:320.1×207.8×11.5mm Medium:379.9×251.4×11.5mm Large:487.1×317.7×12mm |
読取可能範囲 | Small:152.0×95.0mm Medium:216.0×135.0mm |
Small:157.5×98.4mm Medium:223.5×139.7mm Large:298.6×189.5mm |
ワイヤレス機能 連続使用時間 |
48時間(別売) | 12時間 |
付属ソフトはかつて、Adobe Photoshop Elements 11がダウンロード可能でしたが、いまはダウンロードできるサービスがないみたいです。(2016年7月1日現在)
Intuos、Intous Proのソフトウェア変更について(2014年6月20日~)
個人的な感想
私はIntuos ProのMediumサイズを使っています。ディスプレイのサイズによってサイズを決めると解説しているところもありますが、ディスプレイサイズよりも一番の問題は机の置き場所ではないでしょうか。
ペンタブレットをいつでも使えるようにするために収納する必要がないように配置したいものです。使う時にだけ、取り出す。そんな小さな手間もだんだんと面倒になってきてしまったりするからです。自分だけ?まあ、でも常設できるほうが便利ですし。そのためにスペースの関係でSmallになってしまうかもしれないし、余裕があればMediumになると思います。Mediumほどのサイズがあると描きやすいのは確かです。Largeは常設するにはちょっと大きすぎますし、大きい分腕を大きく動かす必要があるので、長時間描いていると肩が疲れてきます。
余談ですが、私はペンタッチ機能、ファンクションキー機能は切ってます。常にキーボードの手前に置いているので、キーボードを打っている時に誤操作してしまうからです。