作業ファイルはこちらからダウンロードできます。
使用しているソフトはIlluststudio1.2.5です。
下塗り
はじめに下塗り。ここで心掛けていることは個々の光の反射率。たとえば洋服の生地はほとんどの場合、反射率は低いです。
反対に目や髪などは反射率が高いです。反射率が高ければ高いほど、下塗りの色の彩度を高くして塗っていきます。
といっても今回は日本の色を使いたかったので、ちょっと例外で彩度高め。
今回は以下の色を使っています。
着物 | 朱色 | R233 | G85 | B72 |
マフラー | 銀朱 | R234 | G85 | B72 |
帯 | 金色 | R218 | G181 | B11 |
扇子 | 密柑色 | R241 | G141 | B0 |
数値は資料を参考にしました。
影塗
まず影を塗るには光が必要です。そこではじめは光源を決めてしまいましょう。大体は左上にしてしまいます。
ここで想像してみましょう。プロのカメラマンが人物などを撮るときによく使っている道具がありませんか?助手がよく手に入している白いもの…それがラフ板です。これを使用することで光源からの光を反射させて、対象物に自然な光を照らします。これが間接光。これを意識するだけでも塗りの印象も変わってくるのかなと思います。
▽乗算レイヤーで直接光の影を塗っています。いつも使用しているツールはペンツール(マジックペン)、髪を塗るときはペンツール(スクール)。肌に関しては違う塗り方をしています。
▽微妙な変化だけど、髪、扇子、帯、着物にグラデーションがかかってます。これは直接光は当たらないけど、間接光はすこし当たるような所にグラデーションをかけて表現しています。
▽次に間接光を着物とマフラーにグラデーションで右下方向から付け足しました。扇子ももう少し光沢をつけたかったので、直接光を発光レイヤーで追加しました。
▽肌の影は乗算では塗りません。血管の赤を意識してピンクで直接光の影を塗っています。単純に肌のハリがあるということは反射率も高くなるということ。これを頭に入れて塗っていきます。
▽次にぼんやりと間接光の影を塗っていきます。
▽最後に直接光に当たった手と間接光が当たった顔を発光レイヤーで塗っていきます。
模様
着物の模様にはAdobeのIllustratorを利用しました。繰り返しの模様を作成するにはかなり重宝しますので、使えるようになると便利かと思います。
▽作成したファイルをIllustStudioで開いて「編集>移動と変形>メッシュ変形」で着物の形状と合わせていきます。
▽そのほかの模様はすべてペンツール(マジックペン・スクール)で描いたり消したりを繰り返して完成です。お疲れ様でした!