前回は色の3属性を紹介しました。これを理解したら、次はトーンです。トーン(色調)とは、彩度と明度の関係で分けたグループのことです。普段、色を説明する時に「彩度22%、明度94%の赤」というよりも「ペールトーンの赤」や「うすい赤」と言った方が伝わりやすいはず。これを共通の認識としてグループ分けをしたのがトーンになります。
共通のトーンを使用することで、彩度と明度の関係性があるので、色相を変化させてもまとまりを感じさせます。なので、なんとなくまとまりがないなぁと思った時はトーンでまとめてしまうのが手です!
下の表はPCCS(日本色研配色体系)が定めるトーンの名前を青の色相でまとめてみました。今回は単純化するためにあえて単色で表しました。
HSV空間でいう明度、彩度の値が一番高いトーンがvivid(ビビット)です。そして一番値が低いものが、dark grayish(ダークグレイッシュ)になります。
また、トーンそれぞれにイメージがありますので、ご紹介させていただきます。配色に迷った場合これを基準に考えていくのも一つの手段だと思います。
名前 | トーンのイメージ |
---|---|
vivid(ビビッド) | 冴えた 鮮やかな 派手な目立つ 活き活きした |
bright(ブライト) | 明るい 健康的な 陽気な 華やかな |
strong(ストロング) | 強い くどい 動的な 情熱的な |
deep(ディープ) | 深い 濃い 充実した 伝統的な 和風の |
light(ライト) | 陽気な・元気な・鮮やかな |
soft(ソフト) | 柔らかな 穏やかな ぼんやりした |
dull(ダル) | 鈍い くすんだ 中間色的 |
dark(ダーク) | 暗い 大人っぽい 丈夫な 円熟した |
pale(ペール) | 薄い 軽い あっさりした 弱い 女性的 若々しい 優しい 淡い かわいい |
light grayish (ライトグレイッシュ) |
明るい灰みの 落ち着いた 渋い おとなしい |
grayish (グレイッシュ) |
灰みの 濁った 地味な |
dark grayish (ダークグレイッシュ) |
暗い灰みの 陰気な重い 固い 男性的 |
CLIP PAINT STUDIOで利用する
CLIP PAINT STUDIOでは標準でトーン別のカラーセットが保存されています。これを利用することで簡単にトーンを利用することができます。
彩度、明度順に並び変えしておくと使いやすい!カラーセットが見つからない場合はウィンドウ>カラーセットで表示されるはず。
CLIP PAINT STUDIOの数値に基づいたトーン配置
CLIP PAINT STUDIOのカラーセットに登録されている彩度・明度の値を参考にして配置してみました。HSV空間の中で感覚的にどのあたりに位置しているのかをざっくり分かるようにするためです。一つの参考にどうぞ。
イラストのテイストによってもトーンは変わってくるはず、まず自分の好みのトーンを見つけてみよう!